明るい方へ
図書館への返却期限の日になってしまった。
しかもあとに予約者がいる。
このところ、他の著書を読んでばかりいたので、途中まで読んで放置していた。
ごめんなさい。
あせって夜イッキ読みした。ほんとはゆっくり読みたいのに・・・。
太田治子さんの、大宮の太宰についての言及があった。
「明るい方へ」朝日新聞出版
二〇〇九年九月三〇日
著書:太田治子
初出「一冊の本」二〇〇七年十月号~二〇〇九年九月号
(二三四頁~二三五頁)
いよいよ死ぬ時がきたと決めてから、太宰の心の中にはこのまま
行き続けたいという願望が強まっていた。
ハムレットのように、最後迄心が揺れ続けていた。
その前日の午後、白いワイシャツに下駄を突っかけた姿の太宰治は
筑摩書房の古田晃氏を訪ねて一人大宮にいた。
古田さんのことを太宰は信頼してやまなかった。
彼によって救われたいと願ったのだと思う。
(中略)
古田さんがいないとわかった時の太宰のショックは、いかばかりだったろう。
自分の背後に潜んでいた「死」がにやりと笑って、
肩を並べた気がしたのに違いない。
著書はNHKの放送のように、母、静子に対する思い入ればかり書いてあるのと思いきや、
意外に母親と直接関係のない作品や事件、人物のことなども書いてあり、
一般の太宰論的著書と同様、治子さん的太宰論が書いてあっておもしろい。
太宰に対する恨み節や、お母さんに対するアツイ想い、だけの本かと思ったら、
色々な内容が、客観的に書いてあったので、なぜか私は安心した。



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